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父と子のラブストーリー

最近ふと
『そう言えばしばらく映画見てないな~』
と思い、ちょいと良い映画を探し泣ける映画と本のホームページで紹介されている泣ける映画・感動映画 総合ベスト10の中から先日「チャンプ」を鑑賞してみました。

『実際にこの映画を見てみよう』
 と感じる決め手となったのは、
①ベスト10でランクインしている第一位の「ニューシネマパラダイス」や第三位の「ショーシャンクの空に」、更には第7位の「レオン」は私も大好きな映画だった為私にとって信頼性の高いランキングだった
②それ以外の映画は大抵観たことがある
 等の理由からです。

ただ正直映画に関しては前もって期待しすぎるとロクなことがないので、観るまでは私も肩透かしを喰うことを若干恐れていました。

しかし、この作品に関しては予想を遥かに上回る見事な出来栄えだったので、久しぶりにちゃんとレビューしてみようと思います。



チャンプ(1979年製作)

チャンプ チャンプ
ジョン・ボイト (2002/08/09)
ワーナー・ホーム・ビデオ
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【評価】 ★★★★★


【あらすじ】
かつて世界チャンピオンの座にもついたことのあるプロ・ボクサーのビリー(ジョン・ヴォイト)は、7年前に妻のアニー(フェイ・ダナウェイ)に去られてから酒とギャンブルにおぼれ、今は競馬場の作業員暮らし。しかし、そんな彼を、息子のT・J(リッキー・シュローダー)は今も“チャンプ”と呼んでいる。息子のため、再びリングに上ろうとするビリーだったが…。

【作品紹介】
1931年のキング・ヴィダー監督作を『ロミオとジュリエット』のフランコ・ゼフィレリ監督がリメイクした父子情愛ドラマ。とにもかくにも子役シュローダーが名演で、もはやハンカチを手放せないといった評判が評判を呼び、日本では大ヒットを記録した。また、母親が父子を捨てた理由を明確にしているあたり、この頃から世界中で台頭し始めていた女性自立の風潮を巧みに反映している。

(あらすじ及び作品紹介はAmazon商品紹介文より抜粋)

【レビュー】
泣いた。とにかく泣いた。
冗談抜きでショットグラス一杯ぐらい泣いた気がする(ォイ

鑑賞する前までは、パッケージの画像と「チャンプ」というタイトルから「ボクシング」が主題にある映画だと思ってたのですが、実際見てみると、ボクシングはむしろ題材に過ぎず、あくまで人間ドラマを中心に描いている作品でした。

そして何と言ってもこの映画の魅力は父と息子の間の強い愛。
この記事のタイトルで「父と子の”ラブストーリー”」という書き方をしたのは、この映画で描かれる「親子の絆」は世間一般で指されるような「親子の愛情」といった言葉で片付けられるような生半可な信頼関係ではないから。

親子と言えども異性同士では味わえない、母がいない生活の中で”父と息子”の男同士だからこそ生まれる固い絆。

息子の父親であるビリーはおよそ真面目とは言えない酒呑みでギャンブル好きのいわゆるロクデナシ。でもどこか憎めない、周囲からは不思議と親しまれる存在。

そんな父を見て反面教師で育ったせいか、息子のT・Jは非常にしっかりした聡明な少年。
幼いながら呑み潰れる父親を彼が介抱することもしばしば。
しかしT・Jは今も駄目な面はあるけれど、きさくで根は優しい自分にとってはただ一人の家族である父が大好きなんです。
かつてはチャンピオンだったそんな父を息子は今も尊敬を込めて「チャンプ」と呼ぶのです。

とにかくこのT・J役のリッキー・シュローダーの演技が秀逸。
彼はこの映画でこの年のゴールデングローブ賞の新人賞を獲ってます。
元気に振舞う様子から涙を浮かべる表情まで、父を想う多彩な演技が随所に涙を誘います。
改めてアメリカの子役は本当にレベルが高いと痛感しちゃいましたよチクショー;;

あと面白いのは話の主な舞台となるのが父が働く競馬場であることです。
それもただ漫然と競馬場の日常を描いてるだけではなくて、実際に競馬レースのシーンが微妙に話に絡んできたりしてボクシング以外で競馬ファンも思わず楽しめる内容になってます。

特にオープニングで早朝に競争馬たちが競馬場を駆けていくシーンは非常に幻想的で美しいの一言。

ということで鑑賞をオススメできる方は
①親子愛といったヒューマンドラマにも興味がある方
②ボクシングが好きである方
③競馬が好きである方
ですかねw

これだけ泣けたのは久々。文句なし、満点五つ星の作品です。

『最近泣いてないな~』
と思っている方は良ければどうぞ^^
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非公開コメント

誰かに似てるよね?
高島○ッぽくない?

http://bigsio.jp/~453/

過去記事にレスしてすんまsong。
と言うことでお約束の↓

チャンプキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

私もTJクンにはやられそうになりましたyo。子供を持つ人間は泣いてしまうでしょうなぁ。
明らかに泣かせてやるってことを意識した映画なのですが、そうはわかっていてもジーンとくるものがあります。男というのは所詮不器用な生き方しかできないものだと。

ただそれにしても、映画に関して期待しすぎるとロクなことはないのは同意と言うか、上に載せられているサイトのは全部鑑賞済みですが、泣いた作品はゼロだなぁ。これはただ単に人それぞれの問題なだけですがw
それでも思うに、映画と言うのは、すべてを伝えるにあまりにも時間が短すぎるのではないかと。人間と言うのは中々単純ではないわけで、2時間やそこらで作品に共感し、感動しろ!っていってもほとんどは単なる「押し付け」のままに終わると思う。名作はこの押し付け感がなく、スムーズに作品の世界に入っていけているような。
まあ何が言いたいかというとこんなひねくれ者の心を巧くだまくらかしてくれるような作品、待ってます(誰に言ってんだ

▼ランナーさん

いえいえ、こちらもレス0を覚悟してた記事だったのでコメントを頂けるだけでも有難いってもんですw

>明らかに泣かせてやるってことを意識した映画
>男というのは所詮不器用な生き方しかできないもの

そうですね、どうしても感動を狙ってることが見える映画なんですが、愛らしい息子や父の葛藤に私も男だからこそ共感させられる所も大きくて、抵抗虚しく気付けば泣かされてしまいましたw

>上に載せられているサイトのは全部鑑賞済みですが、泣いた作品はゼロ

コンプリートキター!
しかしどれも泣けませんでしたか;;
ただ言われてみれば、私も大きな感動はできても実際泣くまでに至った映画はチャンプと一位のニューシネマパラダイスだけだったりします。
勿論個々の涙腺の弱さも関係するんでしょうが、人間にとって『感動で泣く』ということは実は容易な行為ではない、と思えてきます。

>2時間やそこらで作品に共感し、感動しろ!っていってもほとんどは単なる「押し付け」のままに終わると思う。

それは確かに。
しかし三時間超えの作品となると鑑賞する集中力も継続しにくいのでどうしても一時間半~二時間は適度な長さとも言えるのが難しい所で。


時間と押し付けのバランスが適切であるのが、ランナーさんの仰る所の『スムーズさ』にも影響してくるんじゃないでしょうか。


また押し付け・・
という点では『名作、名作』と過度に世間が騒ぎすぎるのもその押し付けから先入観や期待感が生まれ映画を100%冷静な目で鑑賞できなくなるのもデメリットですよね。

ある方から頂いた言葉で
『Aという作品を誰かがBという人にプッシュした時点で、BにとってはAの良さは三割減になる』
という意見が今も印象に残ってます。

結構人間心理の的を得ているかと。


ただ世界に”名作という評判”があると私のように『そこまで名作と言われるなら見てみたい』と感じる者もいたりして、評判が作品との出会いを作る点もなきにしも非ず。


鑑賞者が印象を損なわないくらいの過度すぎない評判。

適度な評判、適度な時間、適度な押し付け、この辺の絶妙なバランスもその作品が名作であるか否かを最後に左右するもしれませんね。

>心を巧くだまくらかしてくれるような作品

ご希望に応えれるかは分かりませんが、今回の映画以外で、私が何度見ても決まって泣いてしまう映画が『クール・ランニンング』だったりしますw

ギャグベースと見せかけ最後に裏切られる・・・といい意味で『巧くだましてくれる』映画と思うんですが、どうでしょうかw
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